鈴鹿市で高校受験の話になると、まず名前が挙がるのが神戸高校と白子高校です。 どちらも鈴鹿市内にあり、市内の中学校から多くの生徒が通っています。
ただ、この2校を「偏差値がいくつの学校か」だけで見ていると、 大事なところを読み落とします。入試のしくみが、2校でまったく違うからです。前期選抜の有無、検査の教科、内申点の使い方、どれも違います。
この記事では、三重県が公表している実施要項と志願状況、 そして神戸高校が公開している進路のデータだけを使って、2校を並べます。 数字の出どころは各節に書きました。
学科と定員(令和9年度)
神戸高校は普通科と理数科の2学科。白子高校は普通科・普通科の文化教養(吹奏楽)コース・ 生活創造科の3つです。
神戸 普通科
- 入学定員
- 200人
- 前期選抜の募集枠
- 前期選抜なし
神戸 理数科
- 入学定員
- 80人
- 前期選抜の募集枠
- 定員の50%(40人)
白子 普通科
- 入学定員
- 160人
- 前期選抜の募集枠
- 定員の30%(48人)
白子 文化教養コース
- 入学定員
- 40人
- 前期選抜の募集枠
- 定員の100%(40人)
白子 生活創造科
- 入学定員
- 40人
- 前期選抜の募集枠
- 定員の50%(20人)
右の列が、この記事でいちばんお伝えしたいところです。 前期選抜で何人募集するかは、学科・コースごとに県が決めています。同じ高校の中でも違いますし、そもそも前期選抜をしない学科もあります。
神戸高校の普通科には、前期選抜がありません
令和9年度の実施要項で、神戸高校普通科の前期選抜の募集枠は「―」。前期選抜を実施しません。前期選抜を実施する高校の一覧(別表2)にも、神戸高校は理数科だけが載っています。
「三重県の公立高校は受験のチャンスが2回ある」という説明は、 県全体の制度としては正しいのですが、神戸高校の普通科を志望する場合、受験は3月の後期選抜1回だけです。2月に内定をもらって早く終わる、という道はありません。
一方、理数科は定員80人の半分、40人を前期選抜で決めます。同じ高校を受けるのに、学科を変えると入試の回数まで変わります。
前期選抜の検査が、2校でまったく違う
前期選抜で何をするのかも、学校・学科ごとに決まっています。 神戸高校の理数科と白子高校を並べると、違いがはっきりします。
神戸 理数科
- 検査内容
- 集団面接(1グループ30分程度)+学力検査(数学・英語)
- 調査書
- 第3学年の各教科の評定の合計 45点満点
白子 普通科
- 検査内容
- 個人面接(5分程度)+学力検査(国語)
- 調査書
- 第1〜3学年の評定を換算 90点+評定以外の記載事項 最高20点
白子 生活創造科
- 検査内容
- 個人面接(5分程度)+学力検査(国語)
- 調査書
- 白子 普通科と同じ(110点満点)
白子 文化教養コース
- 検査内容
- 自己表現(個人発表5分程度・楽器の演奏など)+学力検査(国語)
- 調査書
- 白子 普通科と同じ(110点満点)
神戸高校の理数科は、面接が集団で30分程度。学力検査は数学と英語です。 白子高校は個人面接5分程度で、学力検査は国語1教科です。 準備するものが、まったく違います。
神戸高校の理数科には、選抜方法も具体的に書かれています。 調査書得点(45点満点)と学力検査得点の1.5倍(100点×1.5=150点)の合計で、 上位から募集人数のおよそ80%以内に入った者が第1段階。調査書45点に対して学力検査150点ですから、当日の数学と英語の比重がかなり大きい配点です。
内申点の使い方も、2校で違います
前の記事で、調査書の点数化は高校ごとに決まっていると書きました。 神戸高校と白子高校は、その違いがもっとも分かりやすい例です。
神戸高校の理数科は、第3学年の各教科の評定の合計で45点満点。9教科×5段階=45点。中3の成績だけを見ます。
白子高校は、第1〜3学年の評定を換算して90点満点。これに評定以外の記載事項が最高20点加わり、合計110点です。 中1の成績から入試に関わります。
後期選抜は、神戸が学力検査重視、白子が調査書重視
後期選抜の学力検査は、2校とも国語・数学・社会・英語・理科が各50点。 傾斜配点はありません。違いは、その先の使い方です。
実施要項の別表4には、各高校が選抜の最終段階で特に重視する資料が書かれています。神戸高校は「学力検査の結果」。「学力検査の結果の上位の者から調査書の内容を考慮して決定する」とあります。
白子高校は「調査書の状況」。学力検査・調査書・面接の評価結果を考慮して選抜する、という書き方です。 白子高校の後期選抜には集団面接があります(神戸高校にはありません)。
さらに、神戸高校は別表3に載っています。 後期選抜の第1段階で調査書によって選ぶ人数を、普通科は募集定員の110%、理数科は120%に広げるという扱いです。 県の説明によれば、これは学力検査の結果を重視して選抜する趣旨によるものです。
つまり後期選抜では、神戸高校は当日の点数で動く余地が大きく、白子高校は内申点が効きます。同じ5教科を勉強するとしても、12月の時点で取るべき手は変わります。
志願倍率は、学科ごとに大きく違います
県が公表している志願倍率です。志願者数を募集人数で割った数字です。
神戸 理数科(前期)
- 令和7年度
- 2.50倍
- 令和8年度
- 2.98倍
神戸 普通科(後期)
- 令和7年度
- 0.89倍
- 令和8年度
- 0.64倍
神戸 理数科(後期)
- 令和7年度
- 2.68倍
- 令和8年度
- 2.85倍
白子 普通科(前期)
- 令和7年度
- 3.21倍
- 令和8年度
- 2.60倍
白子 普通科(後期)
- 令和7年度
- 1.07倍
- 令和8年度
- 0.86倍
白子 生活創造科(後期)
- 令和7年度
- 1.56倍
- 令和8年度
- 0.89倍
神戸高校は、理数科が前期も後期も2.5〜3倍で推移しています。 前期で40人、後期で40人という小さな枠を、100人以上が受けている状態です。
一方、神戸高校の普通科(後期)は2年続けて1倍を下回りました。 ただし倍率は「志願者が募集人数に対して何倍か」を表すだけで、 1倍を下回っていれば全員が合格するという意味ではありません。 後期選抜は学力検査の結果の上位から選ばれます。
白子高校の普通科は、前期が2.6〜3.2倍、後期が1倍前後です。前期で落ちることを前提に、後期の5教科も並行して準備しておく必要がある数字です。令和8年度の前期選抜は、県全体でも2.05倍でした。
出典:三重県教育委員会「令和9年度三重県立高等学校入学者選抜実施要項」 定員・前期選抜の募集枠・検査内容・調査書の点数化・後期選抜の選抜方法は、 このページの別表1〜4に高校別に載っています。志願倍率は前期選抜等志願状況および後期選抜志願状況(最終)より。
神戸高校の進学実績(2025年度卒業生)
神戸高校は、卒業生の進学先を学科別に公開しています。 合格者数ではなく実際に進学した人数です。 合格者数は1人が複数校に合格すると重複しますから、進路を知るにはこちらが正確です。
国立大学
- 普通科
- 7人
- 理数科
- 32人
公立大学
- 普通科
- 6人
- 理数科
- 8人
私立大学
- 普通科
- 154人
- 理数科
- 36人
短期大学
- 普通科
- 6人
- 理数科
- 1人
専門学校・公務員・就職
- 普通科
- 9人
- 理数科
- 0人
進学待機
- 普通科
- 10人
- 理数科
- 3人
卒業生数
- 普通科
- 192人
- 理数科
- 80人
国立と公立を合わせると、普通科は192人中13人、理数科は80人中40人。理数科は半数が国公立大学に進んでいます。
三重大学への進学は24人で、うち20人が理数科です。理数科80人のうち4人に1人が三重大学に進んだ計算になります。 普通科からは4人でした。
学校案内でも、理数科は国公立大学をめざす生徒のための学科と位置づけられています。 重視する要件にも「国公立大学をはじめとする難関四年制大学への進学を希望する者」 と明記されています。進路の数字は、その位置づけのとおりに出ています。
5年分で見ると
単年では学年の事情に左右されるので、合格者数の推移も載せます。現役のみの数字です。
令和3年度
- 国公立大 合計
- 71人
- うち三重大学
- 11人
令和4年度
- 国公立大 合計
- 74人
- うち三重大学
- 21人
令和5年度
- 国公立大 合計
- 78人
- うち三重大学
- 32人
令和6年度
- 国公立大 合計
- 76人
- うち三重大学
- 28人
令和7年度
- 国公立大 合計
- 58人
- うち三重大学
- 24人
令和5年度の78人を山に、令和7年度は58人。 三重大学も32人から24人に減っています。卒業生の数も年度によって違いますので、単年の増減で学校を評価しないでください。それでも、国公立大学に毎年60人前後が現役で合格している規模は読み取れます。
出典:三重県立神戸高等学校「キャリアデザイン」 「令和8年度入試合格者数」「直近5年間の合格状況」のPDFより。
白子高校の進路について
白子高校については、学校別の進路実績の数値が公表されているものを見つけられませんでした。推計で埋めることはしません。以下は県の実施要項に書かれている内容です。
普通科は「生徒の希望に応じて、進学にも就職にも応えられる総合的な教育を実施している」 とされています。進学と就職の両方に進路が分かれる学科という位置づけです。
文化教養(吹奏楽)コースは、吹奏楽・演奏研究・重奏・舞台芸術などの専門科目を履修します。 「就職はもちろんのこと、音楽系大学や文系大学等への進学にも対応している」とあります。
生活創造科は、2年次から食物分野・被服分野の2コースに分かれ、資格取得にも取り組みます。 従来の家庭科の領域にとらわれないカリキュラムを置いている、と説明されています。
白子高校は近鉄「白子駅」から徒歩10分、所在地は鈴鹿市白子4丁目17-1です。 神戸高校は近鉄「鈴鹿市駅」からの通学圏で、神戸城二の丸跡地に校地があります。
出典:鈴鹿市「白子高等学校」 学科構成・所在地・アクセスはこのページより。学科の特色は県の実施要項 別表2より。
鈴鹿市の中学校から、どれくらい通っているか
神戸高校は、出身中学校別の在籍者数も公開しています。 令和8年4月1日現在、全校871人のうち565人が鈴鹿市内の中学校の出身です。約65%にあたります。 四日市市が141人、津市が85人、亀山市が54人と続きます。
神戸中学校
- 在籍者数
- 106人
白子中学校
- 在籍者数
- 103人
創徳中学校
- 在籍者数
- 79人
千代崎中学校
- 在籍者数
- 56人
鼓ヶ浦中学校
- 在籍者数
- 47人
天栄中学校
- 在籍者数
- 42人
白鳥中学校
- 在籍者数
- 37人
大木中学校
- 在籍者数
- 37人
平田野中学校
- 在籍者数
- 31人
鈴峰中学校
- 在籍者数
- 27人
3学年の合計です。1学年あたりに直すと、神戸中学校と白子中学校からは毎年30人以上が進学している計算になります。 お子さんの中学校から神戸高校に進む人がどれくらいいるのか、 だいたいの見当がつくはずです。
出典:三重県立神戸高等学校「学校概要」 「令和8年度出身中学校別生徒数」のPDFより。在籍数は令和7年8月25日現在で普通科632人・理数科239人。
三重医大塾 鈴鹿校でしていること
三重医大塾の講師は全員、現役の三重大学医学部医学科生です。 その多くが三重県の高校入試を通ってきていますし、神戸高校の出身者もいます。
中学生は、講師1名に生徒3名までの個別指導です。授業は日曜を除く月曜〜土曜。曜日は生徒のご希望に応じて調整します。学校ごとに進度もテスト範囲も違うため、生徒さんの学校に合わせて進めます。
志望校が神戸高校の理数科なのか普通科なのか、白子高校なのかで、12月に何をすべきかは変わります。中3の評定だけを見る学校を受けるのか、中1からの評定が効く学校を受けるのか。 当日の点数で動く学校か、内申点が効く学校か。 そこを整理したうえで、残り時間の使い方を決めます。
教室には46席の自習室があります。区切られたブース席28席と、大部屋の長机18席をご用意しています。授業のない日も使えますので、テスト前に通う場所としてもお使いいただけます。 個別指導コースの月謝には、自習室の利用料が含まれます。
まずは無料体験授業から
「いまの成績で、どの高校を狙えるのか」という段階のご相談を、いちばん多くいただいています。 志望校が決まっていなくても構いません。
鈴鹿校は近鉄「鈴鹿市駅」から徒歩1分、駐車場もあります。 体験授業の時間や持ち物はお問い合わせページにまとめています。教室の様子や料金は三重医大塾 鈴鹿校のページをご覧ください。